しゃがむ

   『全国アホ・バカ分布考』の中で卑語として〈じゃかましい〉をとりあげておいた。http://d.hatena.ne.jp/midoka1/20061119
    私自身には聞き覚えがあるのだが、これは辞書には載っていないので、自信がなかった。だが、〈しゃがむ〉という言葉を思い出したので辞書をみるとこちらは載っている。ところが類語として挙がっているのは〈うずくまるー自動詞〉〈かがむー他動詞〉であるから、ちょっと感じが違う。
   もっとも〈しゃがみこむ〉ならば、自動詞だから〈うずくまる〉とは近い。同様に〈かがみこむ〉ならば、〈かがむ〉のさらに進行したカタチだから、これも遠くない。
    それにしても、〈しゃがむ〉はもっとはっきりした身体所作の形式を指しているように思って、つらつら考えていくと、時代劇での遊女のお参りの風景が思い出された。とすれば、こちらがある時代までの祈祷の所作としては一般的だったのかもしれない。特に長時間、何かを祈念する場合は、黙礼のような頭ををちょっと前に傾ける姿勢は不自然だ。
  広辞苑では源氏物語から〈この指を、かがめて〉を引用して、さらに〈腰をかがめる〉を例示してあった。


〈あ・お〉対語
  ・かがめる・こごめる
  ・邪気・暑気


・疑似逆語序対〈所作・作用〉



〈じゃかましい〉の類語
  ・しゃぎりー民族芸能で囃子連中が道中ならす鳴り物。歌舞伎で、幕間にいれるお囃子。
  ・しゃぎる

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