2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

あをによし奈良の都は古りぬれどもとほととぎす鳴かずあらなくに

「あめつち48音字」に一区切りが付いたので、ちょっと長めの論考を書き出しているのだが、ようやく万葉集にまで足をのばしてみる気になった。それで『四季の万葉集;笠間書院』をてにとってみた。『草枕』の方法でぱらぱらとめくると「二通り解釈歌」とし…

語末対〈ている・てある〉と 「5W1H」

前回の文型を三詞文型を用いて整理しすると、以下。 (1−1)杉の木ハ、今現在、倒れている。 (1−2)杉の木ハ、今現在、倒されている。 (1−3)杉の木ハ、現在までに、倒されている。 (2−1)杉の木ハ、以前、倒されている。 (2−2)杉の木ハ、以…

テイルをめぐって;書記言語と公式言語(よそゆき語)

「月刊言語7月号」は、特集「言語の危機と話者の意識」の特集の棹尾を岩波書店の刊行物に上梓されたトンデモ記述でかざっている。すなわち日本の方言は三項対立で豊かだが、標準語は二項対立で貧しい、と。 だが例文をみれば方言には、いわゆる助詞が抜けて…

逆語序対〈語末み・語頭み〉

以前も気になっていたが、 〈みじかな〉 〈みじかく〉 〈みじかい〉 これも逆語序があったのかもしれない。身近・みじか・じかみ⇔しかと・しかじか・しかる・しがない・しかめる 三師・みもろ・もろみ 御諸・みもろ・もろみ 三鷹・みたか・たかみ 御台所・み…

語末〈い〉の多義性

語末〈リ〉が擦りきれて、語末〈イ〉が出現したのでは、と仮構して遊んでみた。 そろり とろり ぽろり よろり おほり いわり いなり いまり いたり のろり もろリ 揃い とろイ ぽろイ 鎧 覆い 祝い いない いまい いたい 呪い 脆イ 揃ウ ー ー ー 覆ウ 祝ウ …