2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

五行と五色と五母音

少し前にテレビを見ていたら野宮神社のことをやっていて、女房言葉というか忌み言葉のことを紹介していた。一つは「血」のことを「あせ」、もう一つは墓のことを「つちくれ」というのだと。コレでようやく上の三つがつながった。すなわち 元 訓 訛 あて字 段…

数象徴

『数覚とは何か』の書評がtwitterで流れてきたので、面白そうだとおもって図書館で借り出してきた。P112の世界中の数表記の一覧が面白かったが、解説は理系の一方的な解説で終わっている。人間が「1.2.3」をよく識別できるということは間違っていな…

非人情でよむ 『関羽伝』

テレビで『三国志演義』の紹介をしていたので、図書館で借り出してみた。もと日経新聞の論説委員でコラム「春秋」にも寄稿していた人が書いている。 【三国志演義】 webによると1703年には朝鮮語に翻訳されているという。江戸時代だ。だが、『三国志』は3…

正月どん

小正月におこなわれる「どんと焼き」の語源についてはWEBでは「火が燃えるのを「尊(とうと)や尊(とうと)」と囃(はや)し立てたことから、その囃し言葉が訛(なま)ったのだとか、どんどん燃える様子からそれらの名称がついたのだとかいわれています」と…

たかやま;高山;こうやま

昨日のNHKを見ていたら京都学派の「高山岩男」と言う人が出てきた。その詠みが「こうやま」なので驚くとともにうれしかった。なぜならば万葉集にでてくる「高山」と「天の香具山」がどうやら同一の山を指すらしいのだが、転写の方法が腑に落ちなかってきた。…

和語対【ならぬはならぬ・なるようにしかならぬ】

慣用句というのは対義をともなってはじめて有用になるということはとても大切な修辞理論だとおおもう。それで前回にひきつづいて今度は和語の例を考えてみる。NHKの大河ドラマになったので再び喧伝されるようになった上記の慣用句の対義を仮構すると、上記の…

四字熟語対【可措身命・不措身命】

NHKの「アテルイ・阿弖流為」は期待はずれだったけど高橋克彦→明石散人つながりでいくつか市の図書館から取り寄せた。『月とスッポンと日本語』のp57に上の熟語などが載っていた。 そこで、貴乃花が後者だけを引用してメディアで騒がれた事件をとりあげて、…

『古代へのいざないープリウスの博物誌;雄山閣』

前項のなかで参考文献として挙がっていたもので、プリウスというのは大プリウス(AD23〜AD79)。軍人として立身した後にネロの治世には文筆に従事して百科全書『博物誌37巻』を書いた。ベスビオスの噴火で死亡。 興味深かったのは巻末にのっていた中世のラブ…

難波紘二

正月のネットサーフィンで見つけたお宝の二番目。さっそく市の図書館で借り出してきたのが以下。 ・覚悟としての死生学(2004;文春新書 380) ・誰がアレクサンドロスを殺したのか?(2007;岩波) 続き2013.1.7 「誰がアレクサンドロスを殺したのか…

動詞〈やる〉の多義性

語源解析の時に最も注意しなくてはならないのは語義の両義性だ。たとえば以下の両義性について敏感でない人は語源も語義も文法も用語法にも研究で成果を上げるのは難しいと思う。 ・いい加減 もっとも主語不要論に立たないならばsubject主語文とobject主語文…

dangling participles

年末年始は文字通りのネットサーフィンをした。そして早々に拾いものをした。日本語は主語を省略する、というより省略せねば日本語らしくないのだという「主語不要論者」に対抗する英語の通念というのがあるはずだと考えてきたのだが、さるページでみつけた"…