「日本のODA予算 昨年5位転落」

    昨年も指摘しておいたが、今年度も朝日新聞の一面見出しは上記のようになっていた。だが、転落というのは、ホームから転落して、自力では復旧することができないような場合に使うものであろう。http://d.hatena.ne.jp/midoka1/20070404
     現在の新聞メディアが耐え難く不快なのは、こういう言葉使いの慣例を無批判に継承する痴呆状態が続いているからである。一方、単行本メディアでは、、これまた情緒にのみ民心を縛りつけようとする「ヒンカク」翼賛が、またまたあふれかえっている。
     言い訳はいくらでも言えるであろう。「売れるから」「数字がでるから」「結果がだせるから」などなど。だが、情緒的な判断こそが、社会の多様性多元性を否定するにはもっとも有効な判断なのである。
    だから美人コンテストとは、一義的には「平均顔」の選好システムなのである。だから、当然コンテスト自体を継続するためには、一般的には「美人」の要素とは考えられていない、諸々の能力を埋め込んでいく。そうでなければコンテストをビジネス・モデルにすることはできないのである。
    これを、MBA風にいえば「企業価値」となる。
    そして企業価値とはまずもって当該企業の基本的ミッション重視ということになる。新聞でいえば客観報道であろう。事実を事実として伝達 (convey) することである。だったら当然べた記事には情緒的な単語などは並ぶべくもない。
    「転落」の反対は「まいあがり」であろう。"Japan as number one" とか言われて舞い上がっていた時期を絶対化していなければ、このような見出しを毎年毎年使い続けるわけがない。
    日本語には「上昇」「下降」「維持」「停滞」「停止」などの二字漢字語が豊富にあるのだから、それらから選べばいいのである。もちろん和語だってこれぐらいの概念は弁別できる。以下。
・順位ガあがる
・順位ガさがる


・ニあがる
・ニさがる


・ニなる(上昇)
・ニなる(事実)
・ニおちる(下降)


・ニとどまる
・デとどまる


・ニふみとどまる
・デふみとどまる


・ニおわる
・デとまる


・前回は〜でした。
・今回は〜でした。
・今度は〜でした。


・今回は〜です。
・今度は〜です。


・今回は〜をねらうよ。
・次回は〜を狙うよ。
・今度は〜を狙うよ。
・次は〜を狙うよ。


・今回は〜を狙っている。
・次回ニハ〜を狙っている。
・今度は〜を狙っている。
・今は〜を狙っている。