王良・造父・牽牛

【王良】  カシオペア座の特徴的なW字型は、それぞれの地域でさまざまな見方をされてきました。中国では「王良」という御者の姿に見立てていました。王良は、戦国時代(紀元前400年頃)趙の襄王の御者として使えた実在の人物で、王を補佐した有能な人物であったと言われています。ただ、国の政治を馬を御すことに例えた逸話などが韓非子などで見られるのみで、詳しい事績などは伝わっていません。カシオペアの五つの星のうち、β星が王良で、残りの四星が王良に御される馬とされています。君主(北辰・北極)を補佐すべく、地平下に沈むことなく天馬を駆り続ける名御者の星座です。
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【造父】  「危」宿の「造父」五星(ケフェウス)は天の川に位置して、馬を御す官、「司馬」といわれた。同じ天の川の「王良」五星(カシオペア)がある。王良は「天駟(てんし)」四星つまり“天馬”を司る星とされた。「尾」宿の南のさそり座G星には「傅説(ふえつ・殷の宰相、賢人)が死んで、その精霊が彗星にまたがって飛び去ったのもこれによる。」(c)といわれた傅説の星がある。因みに私は「建」という名であるが、「斗」宿に「建」六星があり、冬至の時に太陽が来る点、冬至点があったとされた。
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【牽牛】  木星は約12年かかって全天を一周する。このことから天空を赤道に沿うように12等分した。天空の一周が十二次に等分された。1年にほぼ一次進むことから、木星の位置によって、任意の年について十二次(支)のうちどの年にあたるかを知ることができる。これを歳星紀年法という。これから木星を歳星と呼んだ。春秋戦国時代(BC770〜221)の諸国は十二次のいずれかに配当された。十二次とは別に中国の天文学の中で意味をもったのが“二十八宿”である。
淮南子』天文訓に従えば二十八宿とは角・亢(鄭)、てい・房・心(宋)、尾・箕(燕)、斗・牽牛(越)、須女(呉)、虚・危(斉)、営室・東壁(衛)、奎・婁(魯)、胃・昴・畢(魏)、觜き・参(趙)、東井・輿鬼(秦)、柳・七星・張(周)、翼・軫(蘇)である。
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