ホルミシス効果

  最近はまっているtwitterなるもので時々新語にであう。「ホルミシス効果」もその一つで、何のことはない。「少量のストレスはまったくストレスがない、つまり退屈な生活よりも健康によい」というしごくもっともな命題を放射線被爆量に援用してエビデンスを確立した成果らしい。
   ここまでは、なんのことはない体験談だ。
   だが、5日の朝日新聞を見て、あきれてしまった。
この期に及んでも未だ、このエビデンスでもって、国民から原発支持を取り付けられると、本当に加納時男元参議院議員かつ東電顧問、甘利明細田博之西村康稔の各自民党議員は考えているのだろうか。
    もちろん、ストレスは受け手の体力と相対関係にあるから、O-111汚染の生肉でも大部分の人は発症していない。放射線だって私らのような老婆なら、50ミリシーベルトでもそれほどの負荷にはならないだろう。
   風呂の温度だって老人になると43度くらいでも平気になる。
   だが、幼児には微量の放射線も、O-111も、43度の入浴も危険であります。
   それでも生肉は親が食べさせなければすむし、入浴温度も親が管轄できる。だが事故による放射線の増加は親にはどうすることも出来ない。国会議員ならそれくらいのことはいつでも念頭において活動してほしい。
    自民党が国民政党ならば、こういう党友・党人に対して毅然とした態度をとるべきだ。そうでなければ、なんとなく感じてはいたが、老人のための、老人による、老人の政党であり続けることになる。
もし、本当に原子力エネルギーが必要だと考えるならば、まず事故を起こした東電の責任と体質改善を俎上にのせるべきであろう。それが東電顧問が参与に座るというのでは「まず東電ありき」ということだ。
   それは、JR西日本の事故調査を顧問に委ねるということと同じだ。

ありえない。


5月5日朝日新聞より;「原子力守る」政策会議発足;正式名称「エネルギー政策合同会議」
ホルミシス効果;稲恭宏(東京大学 医学博士)



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7月6日早朝;NHKの再放送「被爆の森はいま;Chernobyl,A Natural History?」
テキサス大学と現地との共同研究では、あらかじめ低線量照射したネズミはその後の大量照射実験において無処理群にたいして有意に生存率が高かった。