音幻〈outrage〉

   少し前に自分の〈outrage〉の経験について書きたいと思ったのだが、なかなかいい語彙が浮かばなかった。イデオムは浮かぶのだが動詞が浮かばないのだ。どうも小学校以来の識字教育が、こういう心の領域での「書き言葉」を「忌み言葉」にしているようなのだ。それで〈onomatopoeia〉から少し考えてみた。
   なお、ここで取り上げた音美素(phonoestheme)はウォーフが関心を持っていた概念であるとして編者キャロルの解説に例示してあったものだ。従来の私のonomatopoeiaの考え方に重なる部分があるので紹介しておく。日本語はジーニアスからとった。

spit   ぺっとツバをはく
splash   ピッシャ、バシャバシャ
spray   しぶき、シューッと、ふきかける
spout   プッとふきだす、ベラベラしゃべる、
sputter   どもる、パチパチ、ブツブツ、ブルブル という音をたてて消える
splatter   バシャ、ピチャという音をだしてはねちらす


それでは音幻〈outrage〉へ。今回はあくまで準備運動。

イデオム   激怒する
    真っ赤になってオコる
    むかっ腹をたてる
    ジレる・イラつく
    怒り、心頭に発す
    怒り毛・怒り班(ふ)
    怒髪天をつく
参考   怒りの日 Dies Irae
    怒り肩・怒り鼻
onomatopoeia   ムッとする   ジーっと見る   ウヘっとなる   はつ   どなる   上かみ
    ムカムカする   ジンジン   ぎっ   ひっ   どつく  
    カンカンになる   ジリジリ   きー    ひー   とばす   ゲー
    カーっとなる   シカトする   おえー   ふー   けっとばす   下か
音美素(phonoestheme)   hop   out   mad   temper   angry   huff   shit
    step   rile                  
    jump   rage   dam   per   grin   blow   shit-ass