『図説 中国文明史 1』

  中国でみつかった先史時代の遺構・遺物についての見取り図を与えてくれる。興味をひいた点をメモすると。母系制段階までに双形の土器が出現している点である。
■母系制段階
・絵付け土器・・新石器時代の仰韶先住民は〈紅・白・黒〉の顔料を持って絵付けを行っていた。代表的な文様は網目、縄文、編織文、花弁、八角星文。円点文☉、孤辺三角文、旋回鈎葉文、魚泳図  p100
・双形の土器・・・線画のモチーフが三斜線と三垂線の違いがある
・〈龍・虎・鹿〉図・・・小さい貝殻によって作図され、副葬品として配置されていた。
・細石刃
■父系制段階
・玉器三種〈壁・王+宗・鉞〉
・龍の痕跡・・・・その象りは、金石併用時代からさかんになり、初期のものは豚の頭や鬣(たてがみ)や爪を持っている。多くの国が林立する古国の時代に神獣が出現したことは大事な点である。
■古国・方国・帝国

古国   安定的で独立した政治体制   紅山文化、(仰韶文化)
方国   いくつかの初期都市国家の上に覇を唱える国家   良渚文化、夏、殷、周
帝国   紀元前221年以降   秦王朝

   蘇ヘイキ氏による定義で、上図のような見取り図。以下の図式を経て形成されるようになった国家時代を新石器時代から王朝出現までを三部曲〈古国・方国・帝国〉で考える。(p151)

国家   state   領土観念と政治力の集中した機関の存在
首長制社会   chiefdom   部族社会より大きく首長や貴族が存在
部族   trive   いくつかの家族からなる親族の分節集団
バンド   band   いくつかの家族集団