Leo Spitzer

   昔、人文系の本を読み漁っているとき、今ひとつ頭がばらばらなままだったのだが、篠沢秀夫氏の『文体学の基礎』に出会って、私の本の読み方もアリなんだと思えるようになった。なんとも刺激的だった。

「テキストのどこを切っても、著者の血がどくどくと噴き出してくる」

      図書館で同氏の『文体顕美鏡』を手にとって、その思考の源流の一つが「レオ・シュピッツァー;1987-1960」にあることを知った。百科事典でみると『文体研究』『言語学文学史』『史的意味論試論』が主な著書で、キーワードとして「カール・ホスラー、観念論的美学、内的言語形式」がでていた。