復興国債に断固、反対する

     22日のフジテレビ系列の番組では、「ミスター円」なる退職官僚を招いて、政府よりも先に、赤字国債の乱発推進ラッパを高らかに鳴らした。この多弁な天下り官僚には何のビジョンも歴史的知識もないことがこれで露呈した。そしてこういう旧大蔵省の天下り官僚頼みで毎週毎週ニュスーキャスターを務めていた人物が「テレビからの天下り」で県知事の座を狙っている。
     東京大空襲で丸焼けになった東京下町について今頃になって、アメリカの国家責任を問う動きが出ていて、これに対してフジテレビは当初好意的だった。だが、関東大震災のあと、防災東京を掲げて、同潤会が発足していたのだから、着実にこれを拡大していれば、丸焼けの事態はもう少しやわらいでいたはずだ。
ワイ島のヒロでは、洪水の跡地は公園になっている。これくらいの思いきった防災計画がまずあるべきだ。

当然、構想すべきは「減災国債」であって、「復興国債」ということはありえない。

     もう一例付け加えると、NHKでも、女子アナが、被災者に「一刻も早く家に帰りたいですよね」という誘導質問を行っていた。高給を食んでいるという自覚が皆無なのだ。エリートの存在理由は、非識字層が瞬間瞬間に生きるのに対し、歴史的時間のなかで最善の策を模索し続けることだ。そのためにだけ、それを担保にして高給を食むことと身分の安定が許される。



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【3月25日追加】
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3月17日の化学工学技術者・広瀬隆のdiscourse
   http://www.youtube.com/watch?v=veFYCa9nbMY
3月19日の原子力技術者・大前研一のbriefing
   http://www.youtube.com/user/BBT757program


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