朝日新聞の一億総懺悔キャンペーンを疑うーその2−

  今朝のasahi.com の http://www.asahi.com/politics/update/0610/OSK201106100040.htmlの右下にある「注目コンテンツ;私たちはこうして「原発大国」を選んだ 」をクリックすると以下にとぶ。
http://book.asahi.com/saidoku/TKY201106030183.html
内容は「■ブックファースト新宿店・小松崎文子さんのおすすめ」とある。
  そこの4番目に例の『私たちはこうして「原発大国」を選んだ;武田徹』が挙がっているが、本文を読むと「記者が選んだ」とある。
    結局、書店員という立場の人を利用して、なんとしても「一億総懺悔」キャンペーン」を読者に刷り込みたいのだ。だけど朝日新聞下村満子は十分な情報をもって原発を選んだのかもしれないけど、「私たち」は時間も訓練も与えられていなかったのよ。一緒にしないで!
     それにしても本紙のほうでは、阪大総長が「寄稿=下々に寄越した原稿の意味らしい」をしていたけど、原子力発電所の事故にはまったく言及せずに、われわれの想像力が欠けていることはわれわれの罪悪だという説教になっていた。

恐ろしいわね。

  倫理学って自らの至らざるを考えるのではなく、下々の至らなさをあげつらうことだったわけね。
    説教の前に、今回の福島の原子炉の暴走について、まずは阪大工学部と阪大の大学自治について真摯に論考してほしいものだわ。彼らは博士号をもっていて、情報も訓練も受けていたのだから、事故がおきるこことはわかっていたはずよ。「安全神話」を崩すために法人格をもつ大阪大学はどのように努力をし、どのように至らなかったのか、自ら検証すべきよ。
   それとも、それも東大を退官した人に丸投げするつもりなのかしら。自分たちは、相変わらず科学研究費を使い切っていれば、倫理学の仕事になるとでも思っているのかしら。それは間違っているわ。立ち止まる勇気を持つことが今は大事なのよ。