ふさわし;びびし

   いくつか古典にかんするホームページを読み始めたら、さっそく「びびし」についての考察にぶつかった。
http://d.hatena.ne.jp/consigliere/20121218/1355809272
    それをもとに手元にあるベネッセの古典辞典にまとめてある、いくつかの「相関図」をみてみた。それによると「美々し」「便々し」の両用の当て字が主張されていて、後者であると「ふさわしい」の義が強くなるとあった。
    だが、門外漢から見ると「微々し」も考えられ、それだと切れ味のすぱっとした「きれい」のイメージがわいてくる。
    いずれにせよ、古典語では「美⇔場にふさわしい」という義が今よりもっと重要だったことがうかがわれ、以前の論考「女男(めを)の理」と「民衆の理論」と」で宣長がいとも容易に「不良」を「ふさわず」と読み下していたことに我ながら得心した。
http://homepage2.nifty.com/midoka/papers/mewo.pdf


    もっというと「お見事」とか「美事」というのも、矢がズバーッと中心を射通したような事例を典型としているのだから、ギンギンラギンの成金趣味とは無縁のイメージだということになる。あくまで中心とか場とか状況にふさわしい、つまり「的確さ」のイメージが中核にある。






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