大きい・でかい・出る・愛でる・めでたい・目立つ

 日本語の「大きい」はあまりにいろいろな場面で使われるので、英語のmassiveのような迫力がない。それで、日本語で一番近い語は何なのか、気になっていた。
 あるとき「でかい」という語が一番近いように感じたが、これは女性は普通使わないし、書類でも使わない。あくまで「大きい」が正統な用語である。
 それは語頭が濁音だからで、動詞の「出る」も、昔の書物ではわざわわざ「いでる」と語頭濁音をさけて記述してきた。たとえば、出雲、出湯など。そして少し前の文法書では「日本語には語頭が濁音の動詞はありません」などと規則化していた。もしかしたら「語頭が濁音のイ形容詞はありません」と規則化している文法書もあるのかも。
 だが一昨日「愛でる」といういささか古風な動詞を使ってしまったせいで、今日バスの中で「めでたい・めでる」が実は「眼が飛び出るほど」から派生した身体を媒介にした感情表現であることに気がついた。
  気がついたからって、どうという事はないのだけど・・・・・。
 でももしかしたら「目立つ」も同じような系統の語だとすれば「出る・立つ」もすごく近い語関係にあることになる。だからって、どうという事はないのだけど・・・・・。