抉られた左目

midoka12007-08-01

  以前、左目がだけがまったく手をつけられていなかった以外は完全な女王ネフェルティティの胸像について触れたが、今回偶然にも日本の縄文晩期とみなされている出土品に、似た感じの仮面があることを知った。秋田県北秋田郡鷹巣町麻生遺跡からだという。(週刊朝日百科 世界の美術 103号 1980年)


山本勘助伊達政宗
   面白いもので古代史のことを考えているときには、キーワード〈抉られた左目〉だけでは近世の人物を連想するのは難しい。だが2007年の日本人ならば容易に〈山本勘助〉を思い出すべきなのだ。そしてNHKは紛れもなく山本勘助の左目を欠損させてドラマを作っている。そしてかつての伊達政宗のドラマでは〈右目欠損〉として描かれていた。考えるに両者の違いは〈お目見え以上・以下〉〈殿上人・非人〉の差であろう。
   両者の共通点は時代。南蛮人が直接来るようになり、そのもたらした鉄砲が世の中をひっくり返していたわけである。当然鉄砲をよくするかの国の神々の物語りも伝えられたはずである。中にエトルリアの雷神のことも含まれていたはずである。鍛冶をよくし、片目片足であったという。 (2007年8月27日追記)