『庭訓往来』余話

   『リポート笠間53号』が届いて中を見ていたら、p73に『庭訓往来』の訓註をめぐって、興味深い論考がのっていた。


【無情・無生】  
   名前「無生」が「無情」と筆写されていたのを、そのまま「草木瓦礫のごとき」としてしまっている例が出ていた。これが誤記だったのか、慣用省形だったのかまでは書いていなかったのが残念だ。
【逭・青】http://d.hatena.ne.jp/midoka1/20121020 に参考になった。



【イ叔 載】
    これは「勝載(積荷の重さ、積載量)」のことで、しばしば「昇載」「升載」とも置き換えが行われていたことから、「イ叔⇔ショウ⇔升」の音韻イメージが社会的に共有されていたはずだとなる。そうすると本文から四字熟語対「割符進上・積載運送」が得られることになる。これは以下の論考に参考になる。
「四字熟語「度量衡重」  http://homepage2.nifty.com/midoka/paper/koujuu.pdf






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